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給付型の奨学金。〜高校受験の頃のお話〜。

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地元の高校へは、行きたくない‼️(お金がかかる💦)

上の子が中学3年生の時の話。離婚して2年目の頃で、児童扶養手当は出ているとはいえ、ギリギリの生活。養育費もなく、公的支援とトリプルワークのでなんとかしのいでいた。

私たちの住む田舎では、普通の成績であれば地元の県立高校へ進むのが大半のルートだった。ここなら楽勝で入れるし、なんと言っても徒歩8分の距離である。地元の友達もたくさんいる。

ところが中学3年になって進路を決める時、電車で30分かかり、偏差値が高く人気もある、「〇〇高校へ行きたい!」と言い出した。昔からこの子は言い出したら聞かないところがある。おっとりした見た目に反して、なかなか意志の強いガンコ者なのだ。

電車通学には、学割が利くとはいえ、お金がかかる。おまけに私鉄だ。JRよりはるか高い。シングルマザーにとって、これは死活問題だ。「地元の高校へ行って、短大へ行けば良くない?」と、私はなんとか地元の県立高校へ行くように説得を試みた。けれどあの子は「嫌。絶対にイヤ。」と涙を流した。この子は中学くらいから自分の意思というものをはっきりもった子に育っていたのだ。自分が行くと決めた以上、意思は曲げない。向上心のかたまりだ。

「偏差値」と「通学費」ふたつの問題。

子供の希望をなんとか叶えてやりたいというのは、親心。

けれどこの子の行きたい高校へ行くには、おおよそふたつの問題があった。

まずひとつ目は『偏差値」

行きたい〇〇高校は県内でも人気の高校で、偏差値も地元の高校より高く、まず受かるには学力を上げる必要がある。そこでうちの子は、「塾へ通いたい!」と言い出した。言い出したら聞かない我が子。しかもヤル気とガッツがあるタイプだ。親のフトコロ事情など無視して、自分のやりたいことを打ち出してきた。やらせてやりたいのは山々だが、ますますお金がかかるが仕方がない。私立に通われるより幾分マシだ。教育熱心な親なら小学生の頃から通わせているが、うちはスイミングとピアノのみの野生児。初めての学習塾。中学3年の夏休みからなので、金額もそこそこ高く、特訓コースなど対策別に追加のコースもあり、ますます家計は火の車。トリプルワークと、節約の日々。それに夜の11時に車でお迎え。・・・今より若かったから出来たことですが、いちど11時のお迎え前にうたた寝をし、ハッと目を覚ますと夜中の11時半。先生にも迷惑をかけてしまったこともあった。

ふたつ目は『通学費』の問題

地元の県立に行ってくれれば、自宅から徒歩8分の距離。しかし志望している高校は、駅まで車で8分→電車30分。時間だけではなく定期代が18,000円/月にかかるのだ。JRだとひとり親の通学費助成で定期代の3割が助成されるのだが、家から近い駅は私鉄だった。(今は市の制度で、ひとり親の通学定期の半額助成の制度があるらしい。良い時代だ)

給付型の奨学金の話。  

この金額をどうやって捻出しようと悩んでいる時に、ふと、前に学校から持って帰ってきたチラシを思い出した。県が募集する「夢応援奨学金(仮称)」という、返還不要の奨学金だ。将来を担う人材育成のために創設されたこの奨学金は、保護者の収入、子供の成績、中学時代に部活や勉強などで顕著な成績を残したこと、自分の夢のために励む意欲があることなどを募集要領としていた。

早速願書と、私の所得証明、作文を提出し、学校からは成績証明書、学校長の推薦状とともに申し込んだ。その後県庁で面接が行われ、同じ中学から数人が受けたが、見事うちの子はその狭き門を手に入れたのだ。それはひとえにあの子の運の強さと、我が家の収入の少なさから、県で20名という枠に入ることができたのだ。そうして給付される「8,000円/月」という金額は、奇跡のように定期代ぴったりで、「年間216,000円」、「3年で648,000円」という本当にありがたいものだった。これで3年間の電車通学代の心配は要らなくなったのだ。あの子の前向きさと、面接に対する度胸、部活でも全国大会に出場していたのも大きかったかもしれない。

他にも給付型の奨学金を出している団体はあるから、調べてみるにこしたことはない。くれるというものはありがたく利用させていただきます。

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